鬱を発症して以来、まぁそれまでは考えなかったり、気づかなかったりすることが心に刺さる事が増えています。それだけ自分の時間が増えたからなのでしょう。
 その中で「憑き物」という言葉をある日、とても感じた事があります。よくお祓いしてもらうアレですね。
 というのも、とある神社へ参拝したとき、暫くその神社で時間を過ごしていたら鬱以前、いやもしかしたら社会人になったばかりぐらいの心の軽さを感じたのです。「あれ?治った?!」と思うくらいに心が晴れ晴れとしていたのです。その時間帯で特別な服薬をした訳でもなく、本当に心地よく街を歩くことが出来たのです。
 とは言え、帰宅して暫くすれば薬を摂取し、鬱の発作が襲ってこないように慎重になるしかないし、その後、寛解した訳でもないのです。が、その時に思ったのが「あー、精神に異常を来した人を憑き物の影響だと昔の人は考えたんだろうなぁ。神社のような聖域に入れば、清浄な空気やお祓いの効果で憑き物と思われた症状が軽快した事もあるんだろうなぁ」と妙にオカルト否定派のような考えが頭をよぎったのです。逆に言えば、それくらい何年も感じたことのなかった心の軽さを実感できたのは驚きだったのです。
 パワースポットとして神社に「行き」、宝くじや恋愛成就のパワーを貰いに行くのも良いのですが、やはり参拝をして、そこで自分の「気」が少しでも軽く感じられれば、それが今の私にとっては充分すぎるパワースポットなのですね。